2018/03/27

813(アルセーヌ・ルパン)

概要(あらすじ)
ホテルに宿泊していたケッセルバッハ氏のもとにルパンがしのびこんだ。
ケッセルバッハ氏はある秘密を握っており、ルパンはその秘密についてかぎまわっているのだ。

脅したりかまをかけたり、あの手この手でルパンがつきとめたのは
<APOON>という謎の文字列と、ピエール・ルデュックという男の人相書きであった。

あくる日、ホテルの支配人はケッセルバッハ氏が自室で殺されているのが発見される。
状況から見て忍び込んだ人物がルパンであることは間違いなかった。

ルパンが彼を殺したのか?警察が真相に迫ろうとすると、証拠を握っている人物がホテルの中でつぎつぎと殺害されてしまったのだ!極悪非道の連続殺人!事件に人々は震え上がる。

そのころルパンは「セルニーヌ公爵」の名前で生活していた。
ルパンは、殺人事件について冤罪であると抗議の手紙を送り、自ら真犯人を挙げて見せると
警察および世間に誓ったのであった。

そしてルパンは、美しい娘ジェヌビエーブ、そして夫を失い失意のあまり病に伏せったケッセルバッハ夫人の世話を始める。
この三人の人間関係とは・・・。

読後の感想など(ネタバレ)
長編の前半部分。読了までは4,5時間と言ったところでした。

今までの長編の中でも特にスピード感があり、分量の割にはすぐに読み終わる。そしてラストにどんでん返し。
さすがルブランの最大傑作といわれる作品です。

ルパンがいつもより悪い人ですね。これは、もともと原作がこんな感じなのか、それとも、
訳によって余計そう見えるのか。しかし、自殺者を救った上で小指を切らせるところなどは、日本のヤクザ映画さながらw。
ただそういった暮らしぶりのツケが「続813」で回ってくるわけですが。

ルブランの書き方の特徴に、登場人物の関係性を最後まで明らかにしないというのがあります。
ジェヌビエーブやケッセルバッハ夫人の話は後半に固まっていますし暗号解読もまだですので、
813を読んだら続813は読まざるをえません。というよりそこまで読んでこそのドラマですので、読みたくなってしまうでしょう。

まあそれでも土日をつぶせば読める分量ですので^^;
813まで読んで見ると、すべてがこの冒頭とは全然違う方向に展開していきますので、
結論がわかったうえでもう一度始めから読み直したら面白いかもしれません。

入手できる書籍
名作の割に恐ろしく翻訳が少ないです。子供向けにはあまり適切でない作品だというのはうなずけます。ですので、子供向けが少なかったり、出されても大幅な改編が加えられてしまうのはしょうがないにしろ。大人にとってはやはりルパンの最高峰といわれる作品ですから、もう少し翻訳に種類があるとありがたいところですね。

※が全訳。
※■偕成社全集版 第5巻「813」
※■新潮文庫 ルパン傑作集(I)「813」
■ポプラ社版 第6巻「813の謎」
※■偕成社文庫「813」
■ポプラ文庫クラシック「怪盗ルパン全集」
「8・1・3の謎」
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