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2018/10/17

ペットボトル毒物混入殺人事件(3)

前回に引き続き、第三回、最終回です。映像で最初から最後までご覧になれます。



○ワークショップ会場

探偵「みんなが見ている前で?自分の指紋がつかないように手袋をして、入れ替えるんですか?そんなことしないでしょう。みなが授業に夢中な間に、あなたが入れ替えたに違いない、、、ペットボトルは、二度、入れ替わったのです。」

探偵(声)「1回目はおそらく昨日、、、。あなたは、新しいヴィヴィアンを買いました」

映像 浅香がヴィヴィアンを手にしている。素手。

探偵(声)「そして昨日も、見学中、気づかれないように自分が買ったヴィヴィアンと、川又さんが買って来たペットボトルを入れ替えました。」

映像 川又さんが買って来たヴィヴィアンを工藤に渡す。工藤はそれを机の上に置く。川又,安田,南,工藤が練習中、浅香が手袋をして、机の上のペットボトルと自分のペットボトルを入れ替える。

探偵(声)「川又さんの指紋がついているペットボトルを自宅に持ち帰り、、、。そしてそれに毒を仕込んで今日持って来たのです。」

映像 浅香が手袋をして、ペットボトルに毒をしこむ。

探偵(声)「そして皆が練習に気を取られている間、再度毒入りのものと今日川又さんが買って来た新品を入れ替えた。そのため、今日工藤さんが亡くなったときに手にしていたペットボトルには川又さんの指紋もちゃんとついていた。」

映像 練習している川又,安田,南,工藤。背後で手袋をはめた浅香が自分の鞄から毒入りのペットボトルを取り出し、机にあったものと入れ替える。

探偵「それで私も警部も、ペットボトルが入れ替わっていたことに気づきませんでした。犯人は川又さんか、川又さんでなければ無差別毒物混入事件に見え、あなたに疑いがふりかかることはない。あなたの誤算は今日南さんがペットボトルに触れていたことです」

浅香「、、、はは、そんなのは状況証拠でしょう、憶測にすぎないじゃないですか。」

探偵「そこまで言いますか、ではこれが証拠です」

警部、別のペットボトルを持ってくる。

探偵「毒物混入したペットボトルにはあなたの指紋はついていません、用心して手袋を使ったのでしょう。けれども、一回目、あなたは油断したのです、、」

浅香、はっとして、青ざめる。

探偵「このペットボトルもゴミ箱にありました。昨日工藤さんが、このスタジオに捨てたものでしょう。毎回川又さんが買って来ているはずなのに、このペットボトルには川又さんの指紋がないのはどうしてですか?代わりにあなたの指紋がついている、、、。浅香さん、このペットボトルを、どう説明しますか?」

浅香、真っ青になって説明を考えている。

浅香「それは、、、」

やがて観念し、がくっとうなだれる。

川又,安田,南、驚きの表情。

浅香「そう、私(僕)が殺したんだ、、、。やつは、妹(弟、姉、兄など年齢に合わせて)の彼氏(彼女)だったんです、、、。婚約もしていたのに、結納のお金を持って、逃げた、、、。妹(弟)はショックで、拒食症をわずらって、、、何も食べなくなり、、、死にました。やつがオーディションにきたとき、復習するチャンスだと思ったんです。相手が私(僕)の顔すら覚えていないのに気づいて、、これは絶好のチャンスだと!!!」

全員「、、、」

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2018/10/10

ペットボトル毒物混入殺人事件(2)




○ワークショップ会場の外
警官と探偵が自販機の前で話をしている。

警官「例のヴィヴィアンなんですが、周辺のショップのほかの商品は全て無事でした。念のため、全国の小売店に、毒物混入の恐れがあることは周知しましたが、、、。とりあえず1本、買ってきました(新しいヴィヴィアンを渡す)無差別毒物混入なのか、川又さんが犯人か」

そこに、南が出てくる。

警官「ちょっと、君!一応容疑者なんだから、部屋で待機しなさい」

南「すみません、のどがかわいちゃって。ジュース一本買うだけです」

警官「わかった」

南「それにしても、、、怖いですね。私も危ないところでした」

探偵「なにが?」

南「工藤さんは、、、お気の毒でした。実は私(僕)、工藤さんの水を飲んだんです、、、ちょっとだけ、、、もっとたくさん飲んでいたらもしかしたら私(僕)も死んでいたかもと思うと」

警官、探偵「!!!」

警官「君、それは確か?」

南「(二人の食いつきにとまどいながら)え、ええ。ただ微量だったので死に至らなかった、、、のかなと。飲み物持っていなかったので、たまたまそばにいた工藤さんに、ちょっとだけもらったんです」

警官「水分補給をしてすぐ、授業は再開したんですよね」

南「そうです、川又さんが『はじめます』っておっしゃって、急いでいたのもあって、ちょっとしか飲まずに済みました」

探偵「警部,毒入りのペットボトルについていた指紋は、川又さんと工藤さんのだけですよね・・・?」

警官、うなづく。

○ワークショップ会場

探偵「みなさん、よく聞いてください。誠に残念ですが、、、工藤さんを殺害した犯人は、、、この中にいます」

一同「えっ」

浅香「じゃあやっぱり、、、」(川又を見る)

川又「違う!私(僕)じゃない!」

探偵「そうです、川又さんは犯人ではありません。なぜなら、今日川又さんが買って来たヴィヴィアンを、南さんが飲んでいるのです。買って来た時点から毒物が混入されていたなら、致死量の少ない硫酸のこと、南さんも無事なはずはありません。ペットボトルはそのあと毒入りのものと入れ替わったのです。そしてそんなことができたのは、みんなが練習している間、ずっと後ろで見ていた、浅香さん、あなたです!」

浅香「(ぎくりとするが、冷静を装って)は、ははは、何を言っているんですか。ペットボトルからは川又さんの指紋も出て来て、川又さんから渡されたものに間違いないと、警部さんも言ってたじゃありませんか。入れ替わっていないんでしょう?」

探偵「(別のヴィヴィアンのペットボトルをとりだし)このペットボトルはゴミ箱にありました。」

浅香「工藤さんは毎日ヴィヴィアンを飲んでいたんだから、当たり前でしょう。ヴィヴィアンが何本かゴミ箱に捨ててあってもおかしくないですよ」

探偵「でも、ゴミ箱にあったこのペットボトルには南さんの指紋がついているんですよ。なぜ、今日来たばかりの南さんの指紋が、昨日より前に捨てられたはずの、このペットボトルについているんですか? 、、、そう、このペットボトルは、犯人が今日ゴミ箱に捨てたものです」

浅香「(ぎくりとして)そう、、、(ごまかして)かもしれませんね。そうだとしても、私以外の誰かですよ。南さんの指紋がついてるなら、南さんが犯人じゃないですか?」
2018/10/05

ペットボトル毒物混入殺人事件(1)

商用・非商用含めて今まで30本くらい脚本を書いています。
この作品の映像版はこちら。役者の卵のみなさんによる作品です。↓



(登場人物)
探偵
警察
先生 川又
レッスン生 安田
レッスン生 南 元医者の、新入生
演出家 浅香
殺された人 工藤

○1 役者のワークショップ会場
みんなの飲み物を買って来た川又。

川又「はい、買って来たよ~」

安田,南,浅香,工藤「ありがとう」

川又「安田さんはお茶ね、南さんは、、いらないのか、浅香さんもお茶、はい、工藤さんのヴィヴィアン」

みんな、飲み物を飲む。

工藤が、南と飲み物を交換して飲む。(さりげなく映りこんでいる感じ)

川又「じゃあ、始めますよ」

生徒全員「はい」

そして、みんな飲み物を机に置く。

川又「では、発声をやりましょう」

その様子を見ている浅香。

○2
時間経過。

川又「では、そろそろ休憩にしましょう」

みんなが、飲み物を飲む。

そのとき、急に苦しそうに倒れる、工藤

川又 「ど、どうしたんですか」

工藤、返事もせずに息絶える。

安田「だ、だれか、救急車!」

浅香、救急車に電話をかける。

浅香「あ、もしもし、すいません、今練習会場で、あの、あの、クラスメイトが倒れて。。。」

南「浅香さん、だめです、もう。救急車じゃなくて、、、警察呼んでください。」

浅香「え?」

南「もう、亡くなってます」

○3
探偵「探偵の、岩切です」

探偵が自己紹介している横で、警察が現場検証をしている。

警察「これは、もしかするとつまようじ混入の模倣犯かもしれません。ほら、ペットボトルに小さい穴があいている。しかも混入されていたのはつまようじではなく、硫酸。きわめて悪質です。」

川又「そんな!私が買って来た水で、、、。工藤さん、、。」

探偵「でも、、、内部犯ということもありえませんか。たとえば、買って来た人が故意に毒入りのものを渡した、、、」

川又「とんでもないですよ!どうして、私が工藤さんを殺さなきゃいけないんですか。」

警察「川又さんは、全員分の飲み物を買って来た訳ですね。工藤さんがミネラルウォーターのヴィヴィアンを選ぶことは初めからわかっていたんですか」

川又「はい、みんなの注文をとってから買いに行きますから。」

南「それに工藤さんはいつもヴィヴィアンを飲んでいました」

探偵「では、もし工藤さんに毒入りの水を渡せるとしたら、川又さんなのですね。もしくは、誰かが途中で入れ替えたか、、、」

警察「それはないでしょうね。」

探偵「というと?」

警察「ペットボトルから川又さんの指紋も出てきましたから。川又さんから工藤さんに渡されたものに間違いありません」

探偵「買い出しは、いつも川又さんが?」

川又「はい、休憩中に私が買ってくるんです。でも、工藤さんがそれで死んでしまうなんて、、、そんな!」

と、警官の携帯がなる。

警官「もしもし、はい。そうですか、すぐ行きます、、(電話を切って)すみません、応援の部隊が到着したようですので、顔を出してきます」

探偵「はい」

警官出て行く。

探偵「ではとりあえずみなさん、お名前と、今日ここにいる理由をおきかせいただけますか」

川又「川又です。ここで、安田さん、南さん、工藤さんの演技指導を浅香さんに頼まれまして、教えに来ました。私が買って来たのが毒入りペットボトルだったなんて、、、(泣き崩れる)」

安田「安田です。1年前から役者を目指していくつかオーディションを受けていて、、ここのオーディションに受かって、3ヶ月前からここでワークショップを受けています」

南「南です。私は、オーディションに受かったばかりで、今日が初めての参加です、先月まで医者をしていましたので、工藤さんが倒れた後、手遅れであることに気づいて、、、」

浅香「演出家の浅香です。やりたいお芝居があって、、、オーディションで安田さん,南さん,工藤さんを選びました。今日は練習の見学で」

探偵「みなさんは、ここで毎日練習しているんですか」

川又「はい、休日以外はほぼ」

探偵「工藤さんは、いつからここに」

浅香「安田さんと同じで、3ヶ月前からです」

探偵「わかりました。では、念のため、みなさんの持ち物を調べさせていただきます。硫酸が出て来ないとも限りませんから」

全員、かばんを持ってきて、中身を机に並べる。

川又「今日の講義用の台本、筆記用具、財布、携帯、あといつも持ち歩いているキャンディーです」

安田「(持ち物説明)」

南「(持ち物説明)」

浅香「(持ち物説明)」

探偵「いいでしょう」

そこに、警官が戻ってくる。

警官「岩切さん、ちょっといいですか」

探偵「はい」

二人でていく。

南「それにしても、無差別に毒物混入なんて、、、ほんと怖いね、、、(考え込んでいる様子)」
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